僕らは思いっきり泣いたり、笑ったり3

なんとかエゾロックに往復するためにJRのチケットを予約しなければならないのは明らかで、飛行機はキャンセル待ち予約したし船はとれないし車は会社間に合わないしで一日中パソコンに向かって新幹線空席でないかなあとクリックしていたというのは嘘で代々木上原でデートしていた。マイルスのポスターいっぱい貼ってある喫茶店で珈琲とブラウニーを満喫し、Fireking Cafeでナシゴレン食べたらバリウマ!というか店員さんが市川実日子そっくりで目の前にいる子に興奮を伝え続けた。みかこだよみかこがいるよ!それでおうちで『エリザベスタウン』と『ブルークラッシュ』見たらエリザベスタウンは案の定スーザン・サランドンがタップ踏むシーンで涙が止まらなくなり最強なのだが、ブルークラッシュは案の定じゃなくそんなに楽しめなくてこれなら先日見た『ブルーブルーブルー』のが遥かに青春つか超あの映画は最強だったが、ケイト・ボスワース繋がりでも『ラスベガスをぶっつぶせ』だっけ?のが遥かに面白かった。そうしてパソコンをつけたらあらフジロック日記3日目書いてないじゃないと思い起こし今に至る。いやあお盆休みいいねえ


27日

パルコとマリコに起こされる。昨日という日が終わってしまったことをもりしーと再確認し、苗場最後の日なんだねとあらためて感慨に浸る。とりあえず温泉かなあと思うも、ドラゴンドラ今日こそは乗りたかったし乗った。昨年は僕がオザケンの真似とかして熊だ!熊がいるよ嘘だろえ見えなかった!?みたいな僕は全然おいてけぼりな記憶だったから今年はもりしーとパルコとマリコを騙してやろうしめしめとあいなり、熊絶対いるから嘘ーでたらビールおごってないやあ熊いないっしょ熊いたーーー!!!!!みたいで超楽しくてさあさ天国にやってきました。結局僕はここが一番好きでヘブンよりこっちのが絶対天国でしょうと思っているわけだが、みんなでターザンに出てきそうなアーアーアーってやつあれ何て言うの?アーアーアーってやつやって笑いまくって焼酎一気みたいになって朝から頭がねえ頭がぐわんぐわんするのでDJの方いって踊ることにする。途中からわけわからなくなってきて楽しすぎてもりしー脱いでもりしー普段脱ぎキャラじゃないのに脱いだのに驚いて僕も脱がされもりしーと僕は天国で裸で産まれたままの姿で踊るのさ!もりしーシャイボーイなのに今日ばっかしは別でオーディエンス煽動というかいっちゃん前まで行きハイハイハイハイみたいなイルリメもびっくりみたいな盛り上げ方をして僕らを中心に世界は一体化し、死ぬ程踊る。かつてこれまで踊りに全てを捧げたことはあったでしょうかいやないと即断できる程に僕らは踊り汗が僕らの体と世界を一体化させるんだ。何書いてるかわけわからんけどもわけわからなかったし実際飛んで跳ねて叫んで笑い泣いて倒れる。僕の人生の全てが苗場にはあるんだ。
記憶にはないけどいつのまにかドラゴンドラ降り芝生で爆睡しジェイコブ・ディラン見に行ったが寝て起きたのは雨のせいでさてどうしよう、タカシとか純ちゃんもやってきてさてどうしようとなり、僕は満喫してしまったのだから、帰ろう、と言った。みんなもゆっくりと順々にウンとうなづき、帰ろう、と言った。そしたらタカシが泣いてしまって僕ももらい泣きなんぞしてほんとに帰るの?ほんとにフジは終わりなの?とみんなの顔を見るも目を逸らすようでまだ食べたい食べ残したものもいっぱいあるんだよと言う。食べようとみんなも言う。ケバブデラックス食べてタイラーメン食べてクレープ食べてそうしたらお腹がいっぱいになってしまう。終わりなんだねほんとぬい終わりなんだね、さあ戻ろう。僕らは現実の世界に戻るときがきたんだよ。そのあとのことはあまり覚えていないんだ。雨が凄い中テント片づけて車に乗り込む。怖い話なんぞしながらみんな寂しさを隠すんだ。東京に着く。少しずつ人が減っていく。別れるたびにハグをしたりハイタッチをしたりもりしーなんぞは泣いていたのではないだろうかとか思ってたらあとからメールでなんかめっちゃ泣きそうなんねんけどときてそれ見て僕とパルコとタカシは泣いた。代々木上原の駅で僕とパルコは降りタカシと思いっきり泣いたり笑ったりしよーぜと約束する。まじで人生について考えさせられる3日間だったとタカシは言う。僕にできることは黙ってうなづくだけだ。フジロックというまったく狂った3日間は終わりまた現実という時が動き出すだけだ。来年も再来年も僕は間違いなく苗場に帰ってくるだろう。いつか思う日が来るのだろうか苗場も現実も同じくらい幸せで最高の人生なんだって言える日が。いつかそう思えるように僕は生きていくんだ。さあ俺らのまだ人生は始まってもいないんだぜ。
自分を誤魔化しながらそうして僕はありもしないものを探していまも生きてるんだ。いつだって苗場での日々ばかり探しているんだ。